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カブトガニ剥鞄

生物と鞄の歴史から見つめる日常の衣服と命の再認識。

 

私たちが身につける服飾品のそのほとんどが命を犠牲に作られているものです。命を奪うこと、生産者と消費者の分離により薄れつつある命をいただく感覚をテーマに、作られた鞄でありながら強く革の素材感を感じる鞄を製作しました。この鞄から生きていた時の姿と無生物としての鞄と生物としてのカブトガニの姿から素材の持つ生命感を実感してもらえたいと思います。

モチーフとしてカブトガニを選んだのは生きた化石として古生代から形を変えず今も生息している生き物の原点のようだと感じたからです。

また形態やサイズ感、色や質感が革鞄にピッタリであることから日常に使える道具として鞄を選びました。

制作の上では天然の皮革により形や質感、重量までも本物と変わらないリアリティを追及しました。

革は山羊皮を使用しランドセルのように立体成形を行い鞄裏面にはレーザーカッター​を使用し焼き入れ加工により鞄としての機能性、革の新しい表現手法へ挑戦するとともにカバンとしてカブトガニの洗練された形の再現を追及しました。

​仕様

 

​鞄は甲羅の上下どちらを上にしても背負えるよう肩紐が取り付けられています。

甲羅上部がファスナーによって開閉し、

尻尾の付け根にはペンが一本差し込めるようになってます。バックの中には内ポケットが二つついており、財布や手帳をしまえる設計となっています。

500mltペットボトル程度のサイズであれば甲羅の形くずれなくしまえるようになっています。

使用

 

​背負うと意外にも馴染みが良く、服装全体で意識するときは革鞄に見える。全体と部分という意識の違いだけで生物と無生物の間を行き来する。

印象は革の生き物らしさを強調してくれるように感じます。

​制作後、岡山県 笠岡市にあるカブトガニ博物館へ持ち込みを行い、その際に水槽から生きたカブトガニを実際に見せて下さり並べて撮影をさせていただきました。(左上写真)

笠岡市立カブトガニ博物館

国指定天然記念物“カブトガニ繁殖地”である神島水道をのぞむ、世界で唯一のカブトガニをテーマとした博物館。建物はカブトガニをイメージした形状をしています。

制作過程

粘土で原型を制作し型押しをして熱と水分、革の硬化材を用いてランドセルのように成型加工を施しました。